愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
「そ、そうですね」
「デート……」
首を傾けたまま、宣利さんはなにやら考え込んでいる。
典子さんは彼が女性に興味がないのだと言っていた。
この復縁も子供が理由で、大事な跡取り欲しさだというのは理解している。
そんな彼からしたら、私とデートをするのはそんなに悩むほど不本意だったんだろうか。
「あ、あの。
無理には」
「考えておく」
悲しくなって諦めようとしたら、ようやく彼の目がこちらを向いた。
「花琳へのご褒美なんだから、プランは僕に任せてもらえないだろうか」
「あっ、はい!
いいです」
思いがけない言葉に、焦って返事をする。
「うん。
楽しみにしといて」
眼鏡の下で目尻が下がり、緩いアーチを描く。
その顔に顔がみるみる熱くなっていった。
復縁してからというもの、あの真顔がデフォルトだったのが嘘のように宣利さんはよく笑う。
パスタはサーモンのクリームソースパスタにした。
脂ののったサーモンが、クリームによく絡んで美味しい。
「そういえばここ、新規出店者を募集しているらしいんだ」
「そうなんですね」
ツインタワーにはVIP専用のお店がいくつか入っている。
「デート……」
首を傾けたまま、宣利さんはなにやら考え込んでいる。
典子さんは彼が女性に興味がないのだと言っていた。
この復縁も子供が理由で、大事な跡取り欲しさだというのは理解している。
そんな彼からしたら、私とデートをするのはそんなに悩むほど不本意だったんだろうか。
「あ、あの。
無理には」
「考えておく」
悲しくなって諦めようとしたら、ようやく彼の目がこちらを向いた。
「花琳へのご褒美なんだから、プランは僕に任せてもらえないだろうか」
「あっ、はい!
いいです」
思いがけない言葉に、焦って返事をする。
「うん。
楽しみにしといて」
眼鏡の下で目尻が下がり、緩いアーチを描く。
その顔に顔がみるみる熱くなっていった。
復縁してからというもの、あの真顔がデフォルトだったのが嘘のように宣利さんはよく笑う。
パスタはサーモンのクリームソースパスタにした。
脂ののったサーモンが、クリームによく絡んで美味しい。
「そういえばここ、新規出店者を募集しているらしいんだ」
「そうなんですね」
ツインタワーにはVIP専用のお店がいくつか入っている。