愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
宣利さんの声は強い決意に溢れていた。
あの日、機械的に誓いの言葉を口にしていた彼とは別人のようだ。
「倉森宣利を夫とし、永遠の愛を誓いますか」
「はい、誓います」
私だってあの日、一時的な結婚だとわかっていながら神に嘘をついた。
でも今度は、胸を張って永遠の愛を誓える。
「指環の交換を」
宣利さんが私の左手を取り、薬指に指環を嵌める。
花火大会の日にもらった結婚指環は以前のものとは違い、しっくり私の指に馴染んでいた。
顔を上げて目のあった彼は私にキスしたそうな顔をしていたが、それはあと少しおあずけです。
私も指環を手に取り、宣利さんの左手薬指に嵌める。
彼が、私ものだという印。
きっともう、二度と外れることはない。
次は誓いのキスだが、スタッフは何事か待っている。
耳に嵌まるイヤホンを押さえ、なにかを確認して彼は小さく頷いた。
「では、誓いのキスを」
宣利さんの手が、ベールを上げる。
少し見つめあったあと、唇が重なる。
「うわーっ!」
そのタイミングで、参列者から大きな歓声が上がった。
唇が離れ、ふたり一緒に空を見上げる。
あの日、機械的に誓いの言葉を口にしていた彼とは別人のようだ。
「倉森宣利を夫とし、永遠の愛を誓いますか」
「はい、誓います」
私だってあの日、一時的な結婚だとわかっていながら神に嘘をついた。
でも今度は、胸を張って永遠の愛を誓える。
「指環の交換を」
宣利さんが私の左手を取り、薬指に指環を嵌める。
花火大会の日にもらった結婚指環は以前のものとは違い、しっくり私の指に馴染んでいた。
顔を上げて目のあった彼は私にキスしたそうな顔をしていたが、それはあと少しおあずけです。
私も指環を手に取り、宣利さんの左手薬指に嵌める。
彼が、私ものだという印。
きっともう、二度と外れることはない。
次は誓いのキスだが、スタッフは何事か待っている。
耳に嵌まるイヤホンを押さえ、なにかを確認して彼は小さく頷いた。
「では、誓いのキスを」
宣利さんの手が、ベールを上げる。
少し見つめあったあと、唇が重なる。
「うわーっ!」
そのタイミングで、参列者から大きな歓声が上がった。
唇が離れ、ふたり一緒に空を見上げる。