愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
そこではブルーインパルスの描いた軌跡が、大きなハートを射貫いていた。
「僕のハートもしっかり射貫かれたよ」
私の腰を抱き、誓いのキスをしたばかりだというのにさらに宣利さんが口付けしてくる。
わざわざ挙式を今日にした理由。
それは宣利さんがこれを狙っていたからだ。
私たちも参列者も大満足で式が終わる。
みんなに祝福され、幸せな気持ちでふたり揃って退場した、が。
「あっ!」
なにかに足が取られ、前のめりに倒れた。
とっさに手を出したがまにあわず、お腹に衝撃を感じた。
「花琳!」
慌てて宣利さんが助け起こしてくれる。
そのとき、足を伝ってなにかが流れ落ちるのを感じた。
「イヤッ!」
それは、真っ白のドレスをみるみる赤く染めていく。
「赤ちゃん!
赤ちゃんが!」
助けを求め、宣利さんの腕を関節が白くなるほど強く掴んだ。
「医者を!」
「救急車!」
すぐに周囲が騒然としだす。
その声が、別世界のように聞こえた。
「どうしよう、赤ちゃん!」
「大丈夫、大丈夫だ、花琳」
私を励ましながらも宣利さんの声は震えている。
それすらも、酷く遠い。
次第に視界が暗くなっていく。
そのうち意識が完全に、途切れた。
「僕のハートもしっかり射貫かれたよ」
私の腰を抱き、誓いのキスをしたばかりだというのにさらに宣利さんが口付けしてくる。
わざわざ挙式を今日にした理由。
それは宣利さんがこれを狙っていたからだ。
私たちも参列者も大満足で式が終わる。
みんなに祝福され、幸せな気持ちでふたり揃って退場した、が。
「あっ!」
なにかに足が取られ、前のめりに倒れた。
とっさに手を出したがまにあわず、お腹に衝撃を感じた。
「花琳!」
慌てて宣利さんが助け起こしてくれる。
そのとき、足を伝ってなにかが流れ落ちるのを感じた。
「イヤッ!」
それは、真っ白のドレスをみるみる赤く染めていく。
「赤ちゃん!
赤ちゃんが!」
助けを求め、宣利さんの腕を関節が白くなるほど強く掴んだ。
「医者を!」
「救急車!」
すぐに周囲が騒然としだす。
その声が、別世界のように聞こえた。
「どうしよう、赤ちゃん!」
「大丈夫、大丈夫だ、花琳」
私を励ましながらも宣利さんの声は震えている。
それすらも、酷く遠い。
次第に視界が暗くなっていく。
そのうち意識が完全に、途切れた。