愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
「あ、いや、ですがですね……」
父は出てもいない汗を拭いながらしどろもどろになっている。
「義理とはいえ息子相手に敬語は不要です。
特にこれからは子供が生まれて、ますます家族になるんですから」
「あっ、はっ、そうですね」
父の視線はあちこちに向かい、落ち着かない。
そりゃ、義理の息子といってもうちより遙かに大きな会社の御曹司相手では無理があるだろう。
ちょっと父が可哀想になってきた……。
「それで。
僕は花琳さんと復縁させていただけたらと思っています。
お許しいただけますでしょうか」
フォークを置き、宣利さんは姿勢を正した。
「一度、離婚したわけも先ほど聞かせていただきました。
それになんだかんだいってもやはり、子供に父親は必要です。
どうか娘を、よろしくお願いします」
父が真剣に宣利さんへ向かって頭を下げる。
「こちらこそ許していただき、ありがとうございます。
僕が絶対に花琳さんも、お腹の子も幸せにすると誓います」
今度は宣利さんが父へ向かって頭を下げ返す。
それをなんの感情もなく見ていた。
きっと宣利さんは私とお腹の子を幸せにしてくれるだろう。
父は出てもいない汗を拭いながらしどろもどろになっている。
「義理とはいえ息子相手に敬語は不要です。
特にこれからは子供が生まれて、ますます家族になるんですから」
「あっ、はっ、そうですね」
父の視線はあちこちに向かい、落ち着かない。
そりゃ、義理の息子といってもうちより遙かに大きな会社の御曹司相手では無理があるだろう。
ちょっと父が可哀想になってきた……。
「それで。
僕は花琳さんと復縁させていただけたらと思っています。
お許しいただけますでしょうか」
フォークを置き、宣利さんは姿勢を正した。
「一度、離婚したわけも先ほど聞かせていただきました。
それになんだかんだいってもやはり、子供に父親は必要です。
どうか娘を、よろしくお願いします」
父が真剣に宣利さんへ向かって頭を下げる。
「こちらこそ許していただき、ありがとうございます。
僕が絶対に花琳さんも、お腹の子も幸せにすると誓います」
今度は宣利さんが父へ向かって頭を下げ返す。
それをなんの感情もなく見ていた。
きっと宣利さんは私とお腹の子を幸せにしてくれるだろう。