情愛漂う財閥社長は、一途に不遇女子を寵愛する。



 朝ごはん作りが終わり、配膳をして彼らを起こしてもらうように彼らの側付きにお願いすると十分くらいでやってきてゆっくりと楽しそうに朝食を食べて一時間ほどして食べ終わる。

 私は、食べ終わったその片付けをして食器を厨房へ持っていく。
 その後、私は居住域にある本邸に行き掃除を始める。玄関からはじめ、邸内に入り応接室にリビングお風呂やトイレなどの生活空間を掃除する。

 掃除が終わり本邸から出て行こうとすると、なるべくなら会いたくない人と会ってしまった。


「……お、お継母さま」

「あんたに、おかあさまなんて言われたくないわ」

「申し訳ございません」


 私もあなたのことを母だと思ったことはない。


「本当に目障りだわ! 早く別邸に戻りなさい!」


 いやいや、あなたに引き止められたんだが……言われなくてもここにはいたくない。

 だけどここで意見したらまた面倒なことになりそうなので、何も反論せずに本邸を出た。





 これが今の私の日常で、きっとこれからも変わらない環境なのだとこの時の私は思っていた――……





< 2 / 61 >

この作品をシェア

pagetop