情愛漂う財閥社長は、一途に不遇女子を寵愛する。
「傷、目立たない服だ……どうして」
彼は知らないはずなのに、長袖の袖の部分はボディ部分と同じ生地とシースルーの生地で作られていて肌が見えるか見えないかはギリギリのラインのデザイン。
後はシースルーのはずなのにシースルーだけど花柄の刺繍が施されているため背中にある痣は目立たない。
「可愛い……」
姿鏡を見て、素直に可愛いと思った。こういうのは、愛湖とかの可愛い系が似合うと思っていたから。
私は、髪をとかして着替えを完了させるとタイミングよくノックの音が聞こえた。
「……八尋だけど、着替えは終わったかな?」
「は、はい! 今、開けます……!」
私は急いで扉を開けようとしたけど、私より先に扉が開く。