もう、あなたを愛したくありません〜ループを越えた物質主義の令嬢は形のない愛を求める〜





 しかしキアラは目覚めてしまった。
 壊れた記憶を持ったまま、過去に回帰していたのだ。

 全てを知ってしまった彼女に、再び感情という炎が灯る。

「ダミアーノ……マルティーナ……絶対に許さない…………」

 キアラの中に深く刻まれた感情は「怒りと憎悪」――それだけだった。

「絶対に復讐してやるわ……。二人まとめて地獄に落としてやる……!」



 だが、彼女の復讐は失敗に終わってしまう。


 何故なら、キアラは再びダミアーノを愛してしまったのだ。
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