もう、あなたを愛したくありません〜ループを越えた物質主義の令嬢は形のない愛を求める〜
◇
しかしキアラは目覚めてしまった。
壊れた記憶を持ったまま、過去に回帰していたのだ。
全てを知ってしまった彼女に、再び感情という炎が灯る。
「ダミアーノ……マルティーナ……絶対に許さない…………」
キアラの中に深く刻まれた感情は「怒りと憎悪」――それだけだった。
「絶対に復讐してやるわ……。二人まとめて地獄に落としてやる……!」
だが、彼女の復讐は失敗に終わってしまう。
何故なら、キアラは再びダミアーノを愛してしまったのだ。