パパLOVE
次の日から私は朝一番に学校に登校し、上履きと、自分の机の落書きを確認した。
そして彼が登校してきて、上履きをすり替えるのと私の机の落書きを消すのを黙って見ていた。
何日もそのような日々が続いていた。
何度、彼に声をかけてお礼を言おうと思ったことか…。
でも、出来なかった。
私には彼に声をかける勇気などなかった。
今日は4時間目に体育の授業があるため、3時間目が終わると女子生徒たちは体操着に着替えるためにやって来ていた。
なぜだろう?
クラスの女子が着替えようとする私を見てコソコソと何かを話しているのが目に入ってきた。
何かされたのだろか?
はっ…
もしかして体操着にイタズラがされてるんじゃ…
私は平静を装いながら、袋から中身を出した。
あれ?
特に何かをされえいる訳ではなさそうだった。
あっ‥しまったぁ…
そういえば、今思い出したけど、この前の体育の授業でランニング中に転んで膝を打って出血したんだった。
それなのに家に持ち帰って洗濯してくるのを忘れてしまった。
それに走って汗をかいたから臭くなっているかもしれない。
彼に汗臭いって思われるのだけは絶対に嫌だ。
でも、今あるのは洗濯していない体操着…。
どうすることも出来ない。
渋々、巾着袋から体操着を取り出して、上着に首を通した。
えっ…
信じられないことに、全く臭くなどなかった。
それどころか、ものすごく良い香りがした。
嗅いたことのある匂いだった。
大好きな香りだった。
それから恐る恐るズボンを履いて出血した膝の部分を確認した。
でも血がついているはずの膝には、それが跡形もなくなっていた。
それに体操着を目を凝らしてよく見てみると、新品そのものだった。
胸の名前も櫻井と書かれてはいるけど私の字ではなかった。
誰がやったのかは直ぐにわかった。
だって体操着から香ってくる香りが、あの人と同じ匂いがするものだから…。
私が大好きな香り。
彼の近くにいるとふわぁっと香ってくる優しい香り。
彼がまた、私の知らないところで私を助けていてくれた。
私のためなら彼はどんなことだってしてくれる。
私だって彼のためなら何だって出来る。
命だって捧げることが出来る。
そして彼が登校してきて、上履きをすり替えるのと私の机の落書きを消すのを黙って見ていた。
何日もそのような日々が続いていた。
何度、彼に声をかけてお礼を言おうと思ったことか…。
でも、出来なかった。
私には彼に声をかける勇気などなかった。
今日は4時間目に体育の授業があるため、3時間目が終わると女子生徒たちは体操着に着替えるためにやって来ていた。
なぜだろう?
クラスの女子が着替えようとする私を見てコソコソと何かを話しているのが目に入ってきた。
何かされたのだろか?
はっ…
もしかして体操着にイタズラがされてるんじゃ…
私は平静を装いながら、袋から中身を出した。
あれ?
特に何かをされえいる訳ではなさそうだった。
あっ‥しまったぁ…
そういえば、今思い出したけど、この前の体育の授業でランニング中に転んで膝を打って出血したんだった。
それなのに家に持ち帰って洗濯してくるのを忘れてしまった。
それに走って汗をかいたから臭くなっているかもしれない。
彼に汗臭いって思われるのだけは絶対に嫌だ。
でも、今あるのは洗濯していない体操着…。
どうすることも出来ない。
渋々、巾着袋から体操着を取り出して、上着に首を通した。
えっ…
信じられないことに、全く臭くなどなかった。
それどころか、ものすごく良い香りがした。
嗅いたことのある匂いだった。
大好きな香りだった。
それから恐る恐るズボンを履いて出血した膝の部分を確認した。
でも血がついているはずの膝には、それが跡形もなくなっていた。
それに体操着を目を凝らしてよく見てみると、新品そのものだった。
胸の名前も櫻井と書かれてはいるけど私の字ではなかった。
誰がやったのかは直ぐにわかった。
だって体操着から香ってくる香りが、あの人と同じ匂いがするものだから…。
私が大好きな香り。
彼の近くにいるとふわぁっと香ってくる優しい香り。
彼がまた、私の知らないところで私を助けていてくれた。
私のためなら彼はどんなことだってしてくれる。
私だって彼のためなら何だって出来る。
命だって捧げることが出来る。