パパLOVE
「駅まで送りますよ」
彼がとんでもないことを言い始めたので、私は慌てて顔の前で「いえいえ」と手を振った。
「ちょっと待って」
彼はそう言うと、リュックの中から黒い帽子とサングラスとマスクを取り出して、それらを身につけた。
「一応これでも芸能人なんで。変装くらいはしとかないとね」
そんなことダメに決まってるじゃん。
もし、週刊誌などの記者に見られたら大変なことになってしまう。
「さあ、行きましょう」
そんな私の心配を他所に、彼は私の手を握って歩き始めてしまった。
彼は自然に手を繋いでいるけど、これってとんでもないことで、普通ではないこの状況に頭が真っ白になった。
そして私は大好きな人と手を繋いでいるという現状を把握し始めるのと同時に緊張感が最高潮に達して、体中から汗が吹き出しているのがわかった。
ふと、隣から視線を感じた。
彼がなぜか私の首筋をジッと見つめていたので、不思議に思い首をかしげた。
「喉乾きません?」
メチャメチャ乾いてます。
と言いたいところだけど、私は遠慮がちに小さく頷いた。
「そこのコンビニで飲み物でも買いましょう」
そして私は彼に連れられてコンビニの中に入っていくこととなった。
彼は「何でも買ってあげるから好きなものをカゴに入れていいよ」と言ってくれたけど、申し訳なくて何も手にすることは出来なかった。
そのせいなのか、彼は「何が食べたい?」「何が飲みたい?」と質問を繰り返してきた。
でも、私は結局、水しか選ばなかった。
彼はお菓子コーナーに行って何かを買っていたようだけど…。
それから買い物を終えた私たちは、近くの公園に移動してベンチに座った。
「これフラッペって言うんだけど飲んだことある?」
フラッペなんて飲んだことも聞いたこともなかったので首を振って答えた。
「チョコミント味とキャラメル味のどっちがいい?」
そう聞かれたので、彼が手に持っているキャラメル味を指さした。
すると彼はキャラメル味のフラッペを専用のストローでグルグルとかき混ぜてから私に渡してくれた。
そして私は、うしろを振り向いてマスクを下ろすと飲んだことのないフラッペを恐る恐るストローで吸い込んでみた。
彼がとんでもないことを言い始めたので、私は慌てて顔の前で「いえいえ」と手を振った。
「ちょっと待って」
彼はそう言うと、リュックの中から黒い帽子とサングラスとマスクを取り出して、それらを身につけた。
「一応これでも芸能人なんで。変装くらいはしとかないとね」
そんなことダメに決まってるじゃん。
もし、週刊誌などの記者に見られたら大変なことになってしまう。
「さあ、行きましょう」
そんな私の心配を他所に、彼は私の手を握って歩き始めてしまった。
彼は自然に手を繋いでいるけど、これってとんでもないことで、普通ではないこの状況に頭が真っ白になった。
そして私は大好きな人と手を繋いでいるという現状を把握し始めるのと同時に緊張感が最高潮に達して、体中から汗が吹き出しているのがわかった。
ふと、隣から視線を感じた。
彼がなぜか私の首筋をジッと見つめていたので、不思議に思い首をかしげた。
「喉乾きません?」
メチャメチャ乾いてます。
と言いたいところだけど、私は遠慮がちに小さく頷いた。
「そこのコンビニで飲み物でも買いましょう」
そして私は彼に連れられてコンビニの中に入っていくこととなった。
彼は「何でも買ってあげるから好きなものをカゴに入れていいよ」と言ってくれたけど、申し訳なくて何も手にすることは出来なかった。
そのせいなのか、彼は「何が食べたい?」「何が飲みたい?」と質問を繰り返してきた。
でも、私は結局、水しか選ばなかった。
彼はお菓子コーナーに行って何かを買っていたようだけど…。
それから買い物を終えた私たちは、近くの公園に移動してベンチに座った。
「これフラッペって言うんだけど飲んだことある?」
フラッペなんて飲んだことも聞いたこともなかったので首を振って答えた。
「チョコミント味とキャラメル味のどっちがいい?」
そう聞かれたので、彼が手に持っているキャラメル味を指さした。
すると彼はキャラメル味のフラッペを専用のストローでグルグルとかき混ぜてから私に渡してくれた。
そして私は、うしろを振り向いてマスクを下ろすと飲んだことのないフラッペを恐る恐るストローで吸い込んでみた。