パパLOVE
「だとしても、まだ早かったんじゃ…」
「彼女のお父様も三枝快斗様も全てを知られる覚悟で彼女に会われていたと思います」
「でも、櫻井詩織さんはそんなこと望んではいなかった。あの人はずっと今までと変わらずにいたかったはず…」
私はもの凄い罪悪感と悲しみに襲われて涙が止まらなくなっていた。
・
・
・
・
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「香澄っ」
シーンと静まり返ったエントランスの静寂を破るような妹を呼ぶ声だった。
そしてその声のした方を向くと妹の母親…
いや…櫻井詩織が走ってやって来た。
「ママ…どうしてママがここに?」
「戸棚にしまっておいた、マイナンバーカードと印鑑がなくなっていたから、もしかしてと思って舞香ちゃんに電話をしたの。そしたら白川さん家の車で役所に向かったって…」
「ママ…聞きたいことがあるの。私にはお兄ちゃんがいるの?快斗っていうお兄ちゃんが…」
「その手に持っているものって…もしかして戸籍謄本?」
「そうだよ、これに書いてあるんだよ」
「そう…香澄、あなたに話さなきゃいけないことがあるの」
「何?」
「一緒に来てちょうだい」
櫻井詩織はそう言うと、妹の手を引いて外に出てしまった。
しばらく2人の様子をうかがっていると、車でどこかに向かったようだった。
「彼女のお父様も三枝快斗様も全てを知られる覚悟で彼女に会われていたと思います」
「でも、櫻井詩織さんはそんなこと望んではいなかった。あの人はずっと今までと変わらずにいたかったはず…」
私はもの凄い罪悪感と悲しみに襲われて涙が止まらなくなっていた。
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「香澄っ」
シーンと静まり返ったエントランスの静寂を破るような妹を呼ぶ声だった。
そしてその声のした方を向くと妹の母親…
いや…櫻井詩織が走ってやって来た。
「ママ…どうしてママがここに?」
「戸棚にしまっておいた、マイナンバーカードと印鑑がなくなっていたから、もしかしてと思って舞香ちゃんに電話をしたの。そしたら白川さん家の車で役所に向かったって…」
「ママ…聞きたいことがあるの。私にはお兄ちゃんがいるの?快斗っていうお兄ちゃんが…」
「その手に持っているものって…もしかして戸籍謄本?」
「そうだよ、これに書いてあるんだよ」
「そう…香澄、あなたに話さなきゃいけないことがあるの」
「何?」
「一緒に来てちょうだい」
櫻井詩織はそう言うと、妹の手を引いて外に出てしまった。
しばらく2人の様子をうかがっていると、車でどこかに向かったようだった。