パパLOVE
その中でも私たちがよく利用したのは「南風」と言う喫茶店だった。
「南風」はマスターとマスターの奥さんの2人で経営していた。
奥さんは愛嬌があってとても感じのいい20代の美人のみゆきさん。
マスターは年齢不詳の強面の寡黙なおじさんだった。
何でこんなに美人のみゆきさんがこんなマスターのような人と結婚したのか理解不能だった。
こんな美女と野獣が経営する喫茶店だけど、もの凄く繁盛していた。
マスターが淹れるコーヒーは私たち高校生からしても本格的で美味しかった。
料理も沢山のメニューがあるけど、どれも絶品で、あのマスターが作ってるとはとても思えない味だった。
1つだけ気になることがあった。
それはレジの横に置いてある40cmくらいある〝ちいかわ〟のぬいぐるみ。
店内の雰囲気にはそぐわない代物だった。
何でこんなものがレジの横に置いてあるのだろう?
謎だった。
6月に入って間もない頃――
私たちは学校をサボってよくここに来るけど、とてもじゃないけど2人でお店をやるには余りにも人手不足だった。
「うちら暇やし手伝おうか?」
「私はどちらでも構いませんよ」
「私も暇だからいいよ」
この話しを持ちかけた時はみゆきさんからは歓迎されたけど、マスターからは反対された。
でも、構わず店を手伝っているうちに何も言われなくなった。
こうして私たち3人は店が忙しい時はお手伝いをした。
高校でアルバイトは禁止されているけど、無償でお手伝いをしているだけなので誰からも文句は言われないだろう。
また、営業が終了して片付けが終わると、バイト代の代わりに好きなだけ料理を食べさせてもらった。
マスターとみゆきさんと私たち3人で食べる仕事のあとの食事は最高に美味しかった。
それにみゆきさんとのトークもとっても面白かった。
私たちのくだらないお喋りにも付き合ってくれるし、高校生ならではの悩みも聞いてアドバイスをしてくれた。
みんなみゆきさんのことが大好きで、本当のお姉さんみたいな存在だった。
手伝いを初めて週間た経ったある日のこと、みゆきさんから3人にエプロンが手渡された。
茶色のエプロンで右下に白色の可愛いうさぎの顔が刺繍されていた。
いつもみゆきさんが着けているものと同じだった。
「みゆきさん、ありがとう」
「ありがとう、ほんなこつ嬉しか」
「ありがとうございます」
3人で喜びお礼を言っていると、「違う、私じゃないよ」とみゆきさんに言われた。
「みゆきさんじゃないの?」
「じゃあ誰なん?」
「もしかして…マスターですか?」
みんなの視線がマスターに集中すると顔を紅くして惚けたふりをしていた。
「マスター、みんながありがとうって言ってるわよ」
「あぁ…コレを着て程々に頑張ってくれ」
みゆきさんに言われたマスターは頭を書きながら照れくさそうにそう言った。
「はい!」
私たちは満面の笑みで返事をして応えた。
「南風」はマスターとマスターの奥さんの2人で経営していた。
奥さんは愛嬌があってとても感じのいい20代の美人のみゆきさん。
マスターは年齢不詳の強面の寡黙なおじさんだった。
何でこんなに美人のみゆきさんがこんなマスターのような人と結婚したのか理解不能だった。
こんな美女と野獣が経営する喫茶店だけど、もの凄く繁盛していた。
マスターが淹れるコーヒーは私たち高校生からしても本格的で美味しかった。
料理も沢山のメニューがあるけど、どれも絶品で、あのマスターが作ってるとはとても思えない味だった。
1つだけ気になることがあった。
それはレジの横に置いてある40cmくらいある〝ちいかわ〟のぬいぐるみ。
店内の雰囲気にはそぐわない代物だった。
何でこんなものがレジの横に置いてあるのだろう?
謎だった。
6月に入って間もない頃――
私たちは学校をサボってよくここに来るけど、とてもじゃないけど2人でお店をやるには余りにも人手不足だった。
「うちら暇やし手伝おうか?」
「私はどちらでも構いませんよ」
「私も暇だからいいよ」
この話しを持ちかけた時はみゆきさんからは歓迎されたけど、マスターからは反対された。
でも、構わず店を手伝っているうちに何も言われなくなった。
こうして私たち3人は店が忙しい時はお手伝いをした。
高校でアルバイトは禁止されているけど、無償でお手伝いをしているだけなので誰からも文句は言われないだろう。
また、営業が終了して片付けが終わると、バイト代の代わりに好きなだけ料理を食べさせてもらった。
マスターとみゆきさんと私たち3人で食べる仕事のあとの食事は最高に美味しかった。
それにみゆきさんとのトークもとっても面白かった。
私たちのくだらないお喋りにも付き合ってくれるし、高校生ならではの悩みも聞いてアドバイスをしてくれた。
みんなみゆきさんのことが大好きで、本当のお姉さんみたいな存在だった。
手伝いを初めて週間た経ったある日のこと、みゆきさんから3人にエプロンが手渡された。
茶色のエプロンで右下に白色の可愛いうさぎの顔が刺繍されていた。
いつもみゆきさんが着けているものと同じだった。
「みゆきさん、ありがとう」
「ありがとう、ほんなこつ嬉しか」
「ありがとうございます」
3人で喜びお礼を言っていると、「違う、私じゃないよ」とみゆきさんに言われた。
「みゆきさんじゃないの?」
「じゃあ誰なん?」
「もしかして…マスターですか?」
みんなの視線がマスターに集中すると顔を紅くして惚けたふりをしていた。
「マスター、みんながありがとうって言ってるわよ」
「あぁ…コレを着て程々に頑張ってくれ」
みゆきさんに言われたマスターは頭を書きながら照れくさそうにそう言った。
「はい!」
私たちは満面の笑みで返事をして応えた。