パパLOVE
玄関のカギを開けて中に入ると、リビングの電気がついていたのでママが起きて待っててくれたのがわかった。
リビングに入ると、ソファーで横になっているママの姿があった。
「あれ? 香澄、帰ってたの?」
物音をたてないようにしてたけど、ママは直ぐに目を覚まして起き上がった。
「ごめん、起こしちゃった?」
私はテーブルの上に荷物を置くと、ソファーに座るママのところに行って抱きついた。
「横になってただけ。それより良い匂いがするわね」
「焼き鳥を買ってきたの。ママへのお土産だよ」
「嬉しい。どこで買ってきたの?」
「駅前の鶏兵衛っていう居酒屋さん」
あっ…言ったあとにしまったと思った。
聞かれたから普通に答えたけど、居酒屋に行って買ったなんてどう考えてもおかしいでしょ。
友達と居酒屋なんて行くようなところではないし…。
だとしたら、誰と行ったということになってしまう…。
「駅前の鶏兵衛…そんな店あるんだ」
「わかりづらいところにあるからね…」
あれ?
パパはママとよく行ってたって言ってたけど、ママは憶えてないの?
もしかして忘れちゃった?
でも、私が生まれる前だから忘れちゃっても仕方ないか…。
パパにとっては良い思い出かもしれないけど、ママにとっては忘れたい過去なのかもしれない。
この前も、パパと一緒に行った映画のことも忘れてたし、何だかパパが可哀想…。
「食べてもいい?」
「いいよ、まだあったかいよ」
私はフードパックに入った焼き鳥をお皿にあけると、レンジで温め始めた。
「ママ、ビールでも飲みながら食べる?」
「飲んじゃってもいい?」
「飲みたいんでしょ?」
「は〜い」
「わかりました」
私は、冷蔵庫から取り出したキンキンに冷えたビールと温めた焼き鳥をキッチンのテーブルに座っているママに渡した。
「じゃあいただきます」
ママは焼き鳥を口いっぱいに頬張ると、ビールでそれを流し込んだ。
リビングに入ると、ソファーで横になっているママの姿があった。
「あれ? 香澄、帰ってたの?」
物音をたてないようにしてたけど、ママは直ぐに目を覚まして起き上がった。
「ごめん、起こしちゃった?」
私はテーブルの上に荷物を置くと、ソファーに座るママのところに行って抱きついた。
「横になってただけ。それより良い匂いがするわね」
「焼き鳥を買ってきたの。ママへのお土産だよ」
「嬉しい。どこで買ってきたの?」
「駅前の鶏兵衛っていう居酒屋さん」
あっ…言ったあとにしまったと思った。
聞かれたから普通に答えたけど、居酒屋に行って買ったなんてどう考えてもおかしいでしょ。
友達と居酒屋なんて行くようなところではないし…。
だとしたら、誰と行ったということになってしまう…。
「駅前の鶏兵衛…そんな店あるんだ」
「わかりづらいところにあるからね…」
あれ?
パパはママとよく行ってたって言ってたけど、ママは憶えてないの?
もしかして忘れちゃった?
でも、私が生まれる前だから忘れちゃっても仕方ないか…。
パパにとっては良い思い出かもしれないけど、ママにとっては忘れたい過去なのかもしれない。
この前も、パパと一緒に行った映画のことも忘れてたし、何だかパパが可哀想…。
「食べてもいい?」
「いいよ、まだあったかいよ」
私はフードパックに入った焼き鳥をお皿にあけると、レンジで温め始めた。
「ママ、ビールでも飲みながら食べる?」
「飲んじゃってもいい?」
「飲みたいんでしょ?」
「は〜い」
「わかりました」
私は、冷蔵庫から取り出したキンキンに冷えたビールと温めた焼き鳥をキッチンのテーブルに座っているママに渡した。
「じゃあいただきます」
ママは焼き鳥を口いっぱいに頬張ると、ビールでそれを流し込んだ。