パパLOVE
「香澄ちゃんっ」
授業の始まるチャイムが鳴ってからしばらくして、屋上の扉が開き、中から舞香と詩美がやって来た。
「2人とも授業は?」
「親友が教室を飛び出して、放っておける訳ないだろ」
「そうだよ、香澄ちゃん」
「怒ってないの?」
「ムカついてる」
「私も怒ってる。でもそれはかっ‥」
「親友のくせに1人で悩んでイラついてさ、何でうちらに言ってくれねえんだよ。だからこっちだってムカついてるんだよ」
「詩美ちゃん、それ私が言おうとしてたのに…」
「わりい」
2人は怒っているどころか心配してやって来てくれた。
嬉しくて感動して涙が頬を伝っていた。
「泣いてんじゃねえよ」
「そうだよ、泣かないで」
「うん…」
2人はそんな私を抱きしめてくれた。
3人で抱き合っていると、舞香も詩美も涙を流して泣いていた。
「香澄ちゃん、何があったの?」
「大したことじゃないの。パパが仕事で出張で1週間会えないから、朝からイライラしてて舞香にあたってた。本当にごめん」
「謝らないで。それにそれって香澄ちゃんにとっては大事なことだもんね。会えないのはツラいよね」
「うちはそういう感情は持ち合わせていないから、よくわからないけど、どういう感情なんだ?」
「私も自分のことなのによくわからないの。ただ、パパに会えないと思うと苦しくて切なくて悲しいの。1週間我慢すれば会えるってわかっているのに…今は1分1秒でも一緒にいたい。離れたくない。会いたいしお喋りもしたい。抱き合いたいしキスだってしたい。私の全てを捧げたい」
「それってさ、父親に対する気持ちとは違くないか?」
「どういうこと?」
「香澄が親父さんとずっと離れて暮らしてたのは知ってたし、会いたいって気持ちもわかってる。でも、香澄の親父さんに対する想いは親子を超えた愛情のような気がする」
授業の始まるチャイムが鳴ってからしばらくして、屋上の扉が開き、中から舞香と詩美がやって来た。
「2人とも授業は?」
「親友が教室を飛び出して、放っておける訳ないだろ」
「そうだよ、香澄ちゃん」
「怒ってないの?」
「ムカついてる」
「私も怒ってる。でもそれはかっ‥」
「親友のくせに1人で悩んでイラついてさ、何でうちらに言ってくれねえんだよ。だからこっちだってムカついてるんだよ」
「詩美ちゃん、それ私が言おうとしてたのに…」
「わりい」
2人は怒っているどころか心配してやって来てくれた。
嬉しくて感動して涙が頬を伝っていた。
「泣いてんじゃねえよ」
「そうだよ、泣かないで」
「うん…」
2人はそんな私を抱きしめてくれた。
3人で抱き合っていると、舞香も詩美も涙を流して泣いていた。
「香澄ちゃん、何があったの?」
「大したことじゃないの。パパが仕事で出張で1週間会えないから、朝からイライラしてて舞香にあたってた。本当にごめん」
「謝らないで。それにそれって香澄ちゃんにとっては大事なことだもんね。会えないのはツラいよね」
「うちはそういう感情は持ち合わせていないから、よくわからないけど、どういう感情なんだ?」
「私も自分のことなのによくわからないの。ただ、パパに会えないと思うと苦しくて切なくて悲しいの。1週間我慢すれば会えるってわかっているのに…今は1分1秒でも一緒にいたい。離れたくない。会いたいしお喋りもしたい。抱き合いたいしキスだってしたい。私の全てを捧げたい」
「それってさ、父親に対する気持ちとは違くないか?」
「どういうこと?」
「香澄が親父さんとずっと離れて暮らしてたのは知ってたし、会いたいって気持ちもわかってる。でも、香澄の親父さんに対する想いは親子を超えた愛情のような気がする」