パパLOVE
1時間目の授業終了のチャイムが鳴ったので教室に戻ると、担任の教師から職員室に呼び出されて、3人一緒にこっぴどく叱られた。
結局、職員室から開放されたのは2時間目の休み時間だった。
教室に戻ろうと廊下を歩いていると、あの男が私の名前を呼びながら近づいてきた。
「西島さん、教室に行ったら職員室に呼び出されたって聞いたよ。一体何があっ‥」
パシっ――
先生に怒られてイラついていたので、つい手が出てしまった。
舞香も詩美も驚いた顔をしていたので、「今日、2発目だよ」と教えてあげた。
そして、頬をおさえて呆然と立ち尽くす三枝先輩を無視して歩き出した。
「香澄ちゃん、やっぱり昨日のこと怒ってるの?」
「だから、何で私が怒らなきゃいけないの?私は三枝先輩には全く興味がないの。サッカー部の次期エースだか女子にモテモテだか知らないけど、私には何の魅力も感じない。少しくらい人気があるからって天狗になってるんなら、その鼻をへし折ってやりたいよ」
「いいねぇ。香澄のそういうところ、うちは好きだぜ」
「私だって香澄ちゃんのこと好きだよ」
「舞香の好きは、うちのとは違うだろ」
「何それ?どういう意味?」
「うぅん、何でもないよ香澄ちゃん。気にしないで」
舞香はそう言うと、微笑みながら詩美の両頬を掴んでつねっていた。
何かその笑みが怖い。
「それにしてもさ、三枝先輩の周りにはいくらでも女子はいるのに、わざわざ私に会いに来るんだろう?バイト先まで押しかけてくるんだよ。ホントに迷惑してる」
「香澄、ホントに気付いてないのか?」
「何が?」
「何がって?三枝が香澄に会いに来る理由だよ」
「知らないよ。知りたくもないし。三枝先輩がバイト来たせいでパパに変な誤解をされたし。殴られても仕方ないでしょ」
結局、職員室から開放されたのは2時間目の休み時間だった。
教室に戻ろうと廊下を歩いていると、あの男が私の名前を呼びながら近づいてきた。
「西島さん、教室に行ったら職員室に呼び出されたって聞いたよ。一体何があっ‥」
パシっ――
先生に怒られてイラついていたので、つい手が出てしまった。
舞香も詩美も驚いた顔をしていたので、「今日、2発目だよ」と教えてあげた。
そして、頬をおさえて呆然と立ち尽くす三枝先輩を無視して歩き出した。
「香澄ちゃん、やっぱり昨日のこと怒ってるの?」
「だから、何で私が怒らなきゃいけないの?私は三枝先輩には全く興味がないの。サッカー部の次期エースだか女子にモテモテだか知らないけど、私には何の魅力も感じない。少しくらい人気があるからって天狗になってるんなら、その鼻をへし折ってやりたいよ」
「いいねぇ。香澄のそういうところ、うちは好きだぜ」
「私だって香澄ちゃんのこと好きだよ」
「舞香の好きは、うちのとは違うだろ」
「何それ?どういう意味?」
「うぅん、何でもないよ香澄ちゃん。気にしないで」
舞香はそう言うと、微笑みながら詩美の両頬を掴んでつねっていた。
何かその笑みが怖い。
「それにしてもさ、三枝先輩の周りにはいくらでも女子はいるのに、わざわざ私に会いに来るんだろう?バイト先まで押しかけてくるんだよ。ホントに迷惑してる」
「香澄、ホントに気付いてないのか?」
「何が?」
「何がって?三枝が香澄に会いに来る理由だよ」
「知らないよ。知りたくもないし。三枝先輩がバイト来たせいでパパに変な誤解をされたし。殴られても仕方ないでしょ」