助けた王子に妃へと望まれた魔女ですけれど、自然が恋しいので森に帰りますね
そして光の尾を放ち、今まさに叩きつけられようとしている魔獣の手を貫いた。
「グオォォォ――ン!」
腕部が半ばから吹き飛び、魔獣は大きく体を仰け反らせて叫ぶ。しかしそれよりも……ラルドリスの視線は目の前のものを追っていた。
「あ・わ・わ……わうっ……!」
慌て声を出しながら勢いあまってくるくると転がる人物を、反射的にラルドリスは身体で止めてやる。そして目を白黒させる彼女に、かすれ声で当たり前のことを尋ねた。
「……メ、ル……? メルなのか?」
半信半疑で呼ぶその名に、改めて彼女は深緑の瞳を瞬かせる。
「たたた……すみませんでした。ラルドリス様……御無事、ですよね?」
「グオォォォ――ン!」
腕部が半ばから吹き飛び、魔獣は大きく体を仰け反らせて叫ぶ。しかしそれよりも……ラルドリスの視線は目の前のものを追っていた。
「あ・わ・わ……わうっ……!」
慌て声を出しながら勢いあまってくるくると転がる人物を、反射的にラルドリスは身体で止めてやる。そして目を白黒させる彼女に、かすれ声で当たり前のことを尋ねた。
「……メ、ル……? メルなのか?」
半信半疑で呼ぶその名に、改めて彼女は深緑の瞳を瞬かせる。
「たたた……すみませんでした。ラルドリス様……御無事、ですよね?」