助けた王子に妃へと望まれた魔女ですけれど、自然が恋しいので森に帰りますね
現状では非常に難しい。証言者は封じられ、操られた当人すら当時のことを覚えていない。ティーラがジェナにそういう行動をとるよう仕向けたという物的証拠も存在しないのだ。
「……ああくそっ、どうしたらその罪を奴らに認めさせることが出来る? このままでは……」
せっかく真実を知ることが出来たのに八方塞がり。嘆くラルドリスを前に、メルの頭にあることが閃いた。
「そうだ……あの毒はどうされたんでしょうか?」
「毒……か? 当然恐らく母上が捕らえられた後、城の兵士たちに証拠品として押収され、騎士団の調査部に回されたはずだが……。しかしあれにはティーラが関わった証拠は」
「どんな毒なのかですよ! 毒はこの国でも非常に取り扱いが厳しくされていますよね!?」
メルは一縷の望みに目を輝かせた。
自身も薬を扱う仕事柄知っているが、人を殺すほどの毒素をもった薬品は、みだりに一般人が手に入れることが出来ないように国が厳しく取り締まっている。そして、その配合を分析すれば、成分によりどこで何を元に作られたのか、どのような者が作ったのかを特定できる場合も多い。
「……ああくそっ、どうしたらその罪を奴らに認めさせることが出来る? このままでは……」
せっかく真実を知ることが出来たのに八方塞がり。嘆くラルドリスを前に、メルの頭にあることが閃いた。
「そうだ……あの毒はどうされたんでしょうか?」
「毒……か? 当然恐らく母上が捕らえられた後、城の兵士たちに証拠品として押収され、騎士団の調査部に回されたはずだが……。しかしあれにはティーラが関わった証拠は」
「どんな毒なのかですよ! 毒はこの国でも非常に取り扱いが厳しくされていますよね!?」
メルは一縷の望みに目を輝かせた。
自身も薬を扱う仕事柄知っているが、人を殺すほどの毒素をもった薬品は、みだりに一般人が手に入れることが出来ないように国が厳しく取り締まっている。そして、その配合を分析すれば、成分によりどこで何を元に作られたのか、どのような者が作ったのかを特定できる場合も多い。