助けた王子に妃へと望まれた魔女ですけれど、自然が恋しいので森に帰りますね
起床し身なりを整えたラルドリスが、忙しい朝でも食事をを共に取るくらいは許されるだろうと、メルの部屋を尋ねた。
すると、そこにはシーベルとボルドフの姿がある。
「殿下、おはようございます」
「ああ、おはよう。お前たちがこんなところにいるとは珍しいな。丁度いい。メルと一緒に朝食をと思っていたんだが、お前たちも――」
「こちらを」
無骨な老兵が手ずから渡したのは、簡素な一枚の封筒だった。
「誰からの手紙だ? まあ、食事の後でゆっくり――」
そこで、封筒の上に走る差出人の名前を見て、
「メルッ!」
ラルドリスは勢いよく、メルがいるはずの部屋の扉を開け放った。
すると、そこにはシーベルとボルドフの姿がある。
「殿下、おはようございます」
「ああ、おはよう。お前たちがこんなところにいるとは珍しいな。丁度いい。メルと一緒に朝食をと思っていたんだが、お前たちも――」
「こちらを」
無骨な老兵が手ずから渡したのは、簡素な一枚の封筒だった。
「誰からの手紙だ? まあ、食事の後でゆっくり――」
そこで、封筒の上に走る差出人の名前を見て、
「メルッ!」
ラルドリスは勢いよく、メルがいるはずの部屋の扉を開け放った。