君の隣にいられたなら。
「秋野ちゃん、ここにいつ来る?」
「え、特に何もなかったら水木以外はいると思いますけど……」
「そうなんだ。部活入らないの?」
「予定はないです」


ふーん、と嬉しそうな顔をして、突然立ち上がり、私の隣の席にすとんと座る先輩。


前のめり気味に顔を見つめられて、えっ、とパニックになってしまう。


「気に入った。また俺のことかまって」


満面の笑みで、ポンポン、と私の頭に手を置くと、図書室を出て行った。


……え、何今の。


コミュ力高いな〜とか。
女の子に慣れてるんだな〜とか。


色々浮かんだけど、今の笑顔が美少年すぎて思っていたこと全部飛んでいった。


よくよく思い起こせば、寝顔も綺麗だったし、すごくかっこいい人なのかもしれない。


……て、あれ。


『気に入った。また俺のことかまって』


気に、入られた?
何で?何が??
あれ〜……。
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