君の隣にいられたなら。
「茉白、変わらないね」
「貶してるでしょ?わかっちゃうんだからね」
「そんなことないよ」
「そんなことあるよ、付き合ってたんだよ?」


口からポロッと溢した言葉に後悔する。
綺音が、心底寂しそうな顔をしたから。


「俺さ、」
「うん」
「聞き忘れたことあって。別れたとき」


どうして俺のことフったんだっけ。


綺音の疑問には何も答えられなかった。
< 21 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop