【掌編】日常の中の非日常〜あやかし編〜
誰そ彼
「誰だあれ?」
橙色に染まる空。
雲の陰が濃くなって、オレンジとブラックのコントラストが強くなる。
そんな空を背景に、誰かが俺に手を振っていた。
知り合い、なのかもしれない。
でも、そのシルエットに見覚えはなくて少しだけ不安が湧き上がる。
もしかしたら、相手の勘違いってこともある。
近づいて、顔が見えれば分かること。
でも、なんでだろうな?
ちょっとだけ湧き上がった不安が、近づかない方が良いんじゃないかって訴えてるみたいに感じる。
何か、人じゃなくて変なモノなんじゃないかって。
強い空のコントラストが、余計に不安をかき立てた。
だから俺は、手を振っている誰かに気づかないふりをして近くにあった神社に立ち寄る。
鳥居をくぐり、境界線をまたぐ。
「カミサマ、守って下さい」
なんて、ガラにもなく願いながら。
橙色に染まる空。
雲の陰が濃くなって、オレンジとブラックのコントラストが強くなる。
そんな空を背景に、誰かが俺に手を振っていた。
知り合い、なのかもしれない。
でも、そのシルエットに見覚えはなくて少しだけ不安が湧き上がる。
もしかしたら、相手の勘違いってこともある。
近づいて、顔が見えれば分かること。
でも、なんでだろうな?
ちょっとだけ湧き上がった不安が、近づかない方が良いんじゃないかって訴えてるみたいに感じる。
何か、人じゃなくて変なモノなんじゃないかって。
強い空のコントラストが、余計に不安をかき立てた。
だから俺は、手を振っている誰かに気づかないふりをして近くにあった神社に立ち寄る。
鳥居をくぐり、境界線をまたぐ。
「カミサマ、守って下さい」
なんて、ガラにもなく願いながら。