悪魔なあなたと結婚させてください!
アレクは1人しかいない。

そんな彼を取り合って勝った負けたなんてしていれば、今の和美と朋香の関係はすぐに崩れていくのは目に見えていた。

そもそも和美と朋香は悪友だ。
どっちが先に裏切るかなんて、わかったものではない。

そこを指摘されて和美の顔がカッと赤くなった。
怒りで目がつり上がっている。

「黙れ! 調子に乗りやがっって!」
幸に図星を疲れたことが相当悔しいのか、両手を伸ばしてバレッタを掴んできた。

「やめて!」
咄嗟に身構えるけれど、和美はすでにバレッタを強引に奪い取った後だった。

頭皮に痛みが走り、バレッタに何本か髪の毛がついている。
「こんなもの……!」

怒り狂った和美がバレッタを床に落とす。
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