悪魔なあなたと結婚させてください!
やり返す

金粉でキラキラと光る豪華なバレッタをつけて出勤した日は気分がいいことに気がついた。

アレクが自分のために時間をかけて直してくれたことが嬉しすぎて、もう二度と手放すことはできなさそうだ。

だけどそんな気分を害してくる人は、どうしても存在する。

きっとどんな組織の中にも他人の幸せが許せない人というのはいるんだろう。
「俺、佐藤さんに告白されたことあるんだよねぇ」

そんな声が聞こえてきたのは社食での出来毎だった。
幸がいつもの野菜定食に手をつけようとしたときのことだった。

自分の名前が出てきて振り向いて見ると、そこにいたのは中川と数人の男性社員だった。
今日は珍しく女性社員を引き連れてはいないようだ。

代わりに後輩たちに囲まれている。
「え、まじっすか」
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