悪魔なあなたと結婚させてください!
朋香たちの笑い声が遠ざかっていき、トイレから出ていくのがわかった。
ふたりがいなくなったことでホッとしている自分が情けない。

だけど、ふたりが言っていたように自分なんかが飲み会に参加したらお笑い担当にさせられるのはわかっていることだった。

いっそお笑い芸人みたいに自分から自分をネタにして笑いを取りにいくくらいになれればいいけれど、そんな勇気も度胸もない。

幸はゆっくりと個室のドアを開いたのだった。
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