悪魔なあなたと結婚させてください!
「私は佐藤幸」
「ふん。幸が薄そうな名前だな」

「あなたは?」
嫌味は言われなれているから全く動じない。

悪魔は大きなため息と共に「アレク」と、短く答えた。
「アレク! それが地球用の名前ってことね?」

きっと本当の名前は別にあるんだろう。

この見た目も地球用に用意されたものだと言っていたから、名前も変わっているはずだ。

アレクは少し驚いたように目を見開き、それから頷いた。

「やっぱり! 堀が深くてきれいな顔をシているから、日本人の名前をつけなく正解だったよ」

上から目線で褒められると、どこか複雑そうだ。
「言っておくが、お前の願いは断るからな!」
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