悪魔なあなたと結婚させてください!
この上数少ない楽しみまで奪われてしまったら、どうやって生きていけばいいかわからない。

「それに、悪魔なら私の見た目くらい簡単に変えられるんじゃないの!? 願いを叶えてくれるんでしょう?」

「お前の願いは俺と結婚することじゃなかったのか? 俺のための努力はできないっていうのか?」

アレクの冷たい視線がふりかかる。
スッと背筋が凍りつくと同時に、そのキレイな顔にやっぱり見惚れてしまう。

「努力できます!」
幸はなにかに操られるようにしてほぼふたつ返事でOKしていたのだった。
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