悪魔なあなたと結婚させてください!
幸はアレクの横を通り抜けて歩き出す。
こんなところで立ち止まっていたわ周囲の迷惑だし、かなり目立ってしまう。

「お前は俺の嫁になるんだろ? だったら俺に合わせろ」
「はぁ? なによそれ」

ついカッとなって声が大きくなる。
幸は立ち止まり傲慢な態度のアレクを睨みつけた。

「俺は悪魔だ。それをわかってるんだろうな?」
まるで脅しのようなことを言われてグッと言葉に詰まってしまう。

悪魔を敵にまわせばどうなるか。
どうせよくないことが起こるに決まっている。

アレクは黙り込んだ幸の顎に指先をかけてクイッと上を向かせた。
まるでキスする合図のような仕草に不覚にもドキドキしてしまう。

「まずは一週間の禁酒から開始だ」
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