星になる君に
「ユイ!ごめん!」
そんな親友の声が聞こえて、ハッとしたように彼から目をそらすと。
「え!ねぇねぇ、さっきの人何!?」
ちょうど、彼が私と言葉を交わしていたところを見たサナが、チラチラと彼のいるテーブルの方を見ながら話しかけてきた時、
「ねぇ!もし良かったら俺らと飲まない?」
そんな声が、彼のいるテーブルの方から聞こえてきた。
「え!いいんですか?」
そんな急な提案に、いち早く反応したのは親友のサナだった。
「もちろん!2人ならまだ座れるから!」
そう言って、彼の隣に座る男が空いた席を指さし。
「イケメン集団っ」
そんな弾んだような小さな声でサナは私の肩をつついた。
「だね」
普段から落ち着いたように話す私は、大人の女性になりたくてかなり頑張っている。
そんな私が、にやけ顔を必死に隠しながらサナに短く返事をして、彼らのいるテーブルに向かった。