腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
「?なんだ、雪平?」


「ぁえっ!?い、いや、なんでも……」


考えているうちに慎君を凝視していたみたいで、怪訝そうな目を向けてくる。


「……そういえばずっと気になってたんだが、雪平と向坂ってどういう関係なんだ?」


「えっ!?い、いきなりどうしたの……?」


「だって普通気になるだろう?クラスでも普段から大した関わりが無い二人がこんな話に首突っ込んでるんだから」



言われてみたらそうだ。
慎君視点だと、私と向坂君がどういう目的でこんな事をしているのかハッキリ分かってないんだから。


「慎……そんなに気になるか?」


腕を組み、人差し指をトントンとリズム良く動かしている向坂君は珍しくニヤニヤと揶揄うような顔をしている。

な、なんか良からぬ事を考えてない……?



「き、気になるよそりゃ……」


「俺と雪平さんは実は付き合ってるんだよ。裏でこっそりとね」



(ギャーーー!!いいいきなり何言ってんの!?)



確かに付き合ってはいるけど、全く正当法じゃない付き合い方だったしツッコミどころが多いよ!

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