腹黒王子とめぐるの耽溺日誌

「最近様子がおかしいと思ってたけど、お前大丈夫か?人の心配してる場合じゃないぜ」


「大丈夫……じゃないけど、今は佐原君の方が大丈夫じゃないよ」


「前にも視線が〜とか訳わかんない事言ってたし、もしかして病んでんのか?」


「病んでない、と言ったら嘘になるかもしれないけど、決して妄言じゃないよ!」


「お前隼瀬と仲良いならあいつん家で診てもらえば?確か父親が病院の経営とかしてたんじゃなかったっけ」


「診てもらった方がいいのは佐原君だよ……」



なんだこの押し問答。

あと地味に隼瀬君って医者の子供だったんだなぁ。通りであんな豪邸に住んでる訳だ。



「じゃあ百歩譲って、お前が本当に見張られてるとして誰に見張られてんだよ?」


「そ、それは.……」



流石に佐原君には言い難い。

佐原君は仲良いと思ってないかもしれないけど、立花とはある程度の関係性はある。
計画がバレたら告げ口されるかもしれないし、何よりこういうのに巻き込んだら怒られそうだし…

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