腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
めぐるの邪魔虫
「それで、なんだい。相談と言うのは……」
辺りをキョロキョロと見ながら多目的室に入っていく私と谷口先生。
あのガラス事件から数日。
一応"進路相談"という名目で谷口を呼んだ訳だけど、谷口は最初から私を疑っているみたいだった。
「そ、そんな警戒しないでくださいよ……別に脅したりとかしないですって……」
「君と向坂が居る時はろくな事がないからね…」
「だから今日は向坂君呼んでないじゃないですか」
「……それはそのようだが……」
「先に言っときますと、進路相談じゃないです。その、清水さんについての相談をしたくて……」
清水さんの名前を口に出した瞬間、谷口は眉をひそめた。
「……倉木から聞いたのかい?」
「まぁ……でも、彼女は私の身を案じて教えてくれたみたいなので……」
「それはそうだろう。倉木は優しい子だ」
想いを馳せるように遠い目をする谷口に少し引きながらも話を続ける。
辺りをキョロキョロと見ながら多目的室に入っていく私と谷口先生。
あのガラス事件から数日。
一応"進路相談"という名目で谷口を呼んだ訳だけど、谷口は最初から私を疑っているみたいだった。
「そ、そんな警戒しないでくださいよ……別に脅したりとかしないですって……」
「君と向坂が居る時はろくな事がないからね…」
「だから今日は向坂君呼んでないじゃないですか」
「……それはそのようだが……」
「先に言っときますと、進路相談じゃないです。その、清水さんについての相談をしたくて……」
清水さんの名前を口に出した瞬間、谷口は眉をひそめた。
「……倉木から聞いたのかい?」
「まぁ……でも、彼女は私の身を案じて教えてくれたみたいなので……」
「それはそうだろう。倉木は優しい子だ」
想いを馳せるように遠い目をする谷口に少し引きながらも話を続ける。