腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
半分呆然状態のまま教室に戻る。

今日は色々な事が起こりすぎた。厄日に違いないと思いつつ、教室に入ってから速攻で佐原君に「これから毎日一緒に帰ろう」と提案した。

最早佐原君を巻き込んだらどうしようとか考える余裕はない。こっちは命がかかってるんだから。

いきなり提案してきた私に「なんだよ急に…」とドン引きしていたけど、なりふり構ってられないので強引に約束をこじつけた。

これでしばらくは私の身も安泰という訳だ。



「雪平、ちょっと良いかな」



授業が終わり、よし佐原君と帰ろう!と思っていたところ。
谷口先生が私を遠慮がちに呼び止めたのだ。


「はい……?」


「……今日の事について、少し……」



谷口先生の言葉に一瞬で昼休みの出来事がフラッシュバックする。


(久我についての事かな……)


思えば谷口先生の招集が無ければ、私はどうなっていたか分からない。
言ってしまえば谷口先生と朝霧君のおかげで首の皮が繋がっているだけと言っても過言じゃないんだ。
< 164 / 164 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
ホロ/著

総文字数/77,896

恋愛(学園)121ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop