腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
「ダブメンサンドゲット〜」
「おおっ、良かったねえ」
無事、ダブルメンチカツサンドを買えたのが余程嬉しいのか、佐原君はニコニコと純新無垢な顔をして喜んでいる。
茶髪でピアスをバチバチに付けてるヤンキーみたいな出で立ちの割には可愛い所もあると思う。
ご機嫌な佐原君の横でコロッケパンを頬張っていると、佐原君がなにやら中庭の方を凝視しているようだった。
「?どうかした?」
「いや……あれ向坂と倉木じゃねーかなって…」
「へ??」
向坂君と倉木さん??
佐原君の視線の先をよくよく見てみると、確かに向坂君と倉木さんがベンチに腰掛けてなにやら話しているみたいだった。
(え?え?なんか、良い雰囲気……?)
蕩けるような笑顔で倉木さんに語りかける向坂君と、そんな向坂君を惚けた顔で見つめる倉木さん。
どう見たって甘い雰囲気が流れていた。
そして、極めつけは、倉木さんの肩を抱き寄せ何かを耳打ちしてるでは無いか。
ピキッ、と何かにヒビが入る音が聞こえた。
私の脳が、完全にこの状況を拒んでいる。
『雪平さんしか頼れる人がいないんだ』
は?あの時の言葉はなんだったの?
なんで倉木さんとそんな事してるの?私は?
一応建前でも付き合っているのに、何でそんなことしてるの?
頭の中がモヤで埋め尽くされていく。
「おおっ、良かったねえ」
無事、ダブルメンチカツサンドを買えたのが余程嬉しいのか、佐原君はニコニコと純新無垢な顔をして喜んでいる。
茶髪でピアスをバチバチに付けてるヤンキーみたいな出で立ちの割には可愛い所もあると思う。
ご機嫌な佐原君の横でコロッケパンを頬張っていると、佐原君がなにやら中庭の方を凝視しているようだった。
「?どうかした?」
「いや……あれ向坂と倉木じゃねーかなって…」
「へ??」
向坂君と倉木さん??
佐原君の視線の先をよくよく見てみると、確かに向坂君と倉木さんがベンチに腰掛けてなにやら話しているみたいだった。
(え?え?なんか、良い雰囲気……?)
蕩けるような笑顔で倉木さんに語りかける向坂君と、そんな向坂君を惚けた顔で見つめる倉木さん。
どう見たって甘い雰囲気が流れていた。
そして、極めつけは、倉木さんの肩を抱き寄せ何かを耳打ちしてるでは無いか。
ピキッ、と何かにヒビが入る音が聞こえた。
私の脳が、完全にこの状況を拒んでいる。
『雪平さんしか頼れる人がいないんだ』
は?あの時の言葉はなんだったの?
なんで倉木さんとそんな事してるの?私は?
一応建前でも付き合っているのに、何でそんなことしてるの?
頭の中がモヤで埋め尽くされていく。