腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
めぐるの胸騒ぎ



「はぁ〜……なんか憂鬱だ……」



授業の中休みや、授業中。
暇さえあれば、頬杖を付きながら倉木さんの方を見てしまう。

倉木さんを見る度に憂鬱な気持ちになる。

直接的ではないにしろ、私だって間接的に彼女がしなきゃいけないことに関わっているんだ。

そう思うと、憂鬱で仕方ない。




「なにお前。まだ倉木と向坂のこと気にしてんの?」



私が倉木さんを遠目で眺めていると、ガンッと机を軽く蹴られる。

佐原君だった。



「いや、気にしてない……訳じゃないけど、ちょっと違うかな…」


「ふぅん」



そう興味の無さそうに呟くと、私の机の上に腰掛けた。

佐原君は悩みなんて一つも持ってなさそうだ。
私は他人のことでこんなに悩んでいるのに、と八つ当たりのような事まで考えてしまう。

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