腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
「なにをやってるんですか?谷口先生…」
「なっ!な、なんで向坂がここに…っ」
「向坂君!!」
狼狽える谷口とは反対に、倉木さんは向坂君を見た途端に、こちらに走って来てギュッと向坂君に抱きついた。
「えっ!?!?く、倉木さん!?」
ひ、人の彼氏になにしてんの!?
先程までの倉木さんに対する同情心など消えて、混乱気味に倉木さんの名前を呼ぶも、彼女には何も聞こえていないようで。
「怖かった……っ、怖かったよお…!向坂君…っ!」
「ごめんね、怖い思いをさせて……でも、もう大丈夫だよ」
甘い声色で倉木さんを抱き締める向坂君に感情がぐちゃぐちゃになる。
倉木さんは百歩譲って、さっきの恐怖から解放された勢いで抱き着いてしまったというのは理解出来るけど、向坂君が抱き締め返すのはおかしいんじゃない??
カメラを構えてアホ面でその二人を見ている私は、今世界で一番惨めな女に違いない。
「なっ!な、なんで向坂がここに…っ」
「向坂君!!」
狼狽える谷口とは反対に、倉木さんは向坂君を見た途端に、こちらに走って来てギュッと向坂君に抱きついた。
「えっ!?!?く、倉木さん!?」
ひ、人の彼氏になにしてんの!?
先程までの倉木さんに対する同情心など消えて、混乱気味に倉木さんの名前を呼ぶも、彼女には何も聞こえていないようで。
「怖かった……っ、怖かったよお…!向坂君…っ!」
「ごめんね、怖い思いをさせて……でも、もう大丈夫だよ」
甘い声色で倉木さんを抱き締める向坂君に感情がぐちゃぐちゃになる。
倉木さんは百歩譲って、さっきの恐怖から解放された勢いで抱き着いてしまったというのは理解出来るけど、向坂君が抱き締め返すのはおかしいんじゃない??
カメラを構えてアホ面でその二人を見ている私は、今世界で一番惨めな女に違いない。