腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
めぐるの交換日記
「あ、また来ました。日記は書いてくれた?」
『……本当に懲りない女だな』
隼瀬君の家の前で当たり前のようにインターホンを鳴らすと、すぐに呆れた返事が返ってきた。
3度目の訪問なので緊張も無くなってきたが、どうにかして彼と仲良くならなければいけない。
そして、立花京治の情報を聞き出さなければ。
『今からメイドをそっちに寄越す。ノートを受け取ったらさっさと消えろ』
「メイドって、流石お金持ち……あ、ちゃんと交換日記書いてくれたんだよね?」
『…………うるさい。黙って受け取って消えろ』
消えろ消えろって、えらい口の悪さだ。
こんな豪邸に住んでる坊ちゃんの癖にどこでそんな言葉を覚えてくるんだろう。
そうどうでも良いことを考えていると、ガチャリと鉄の扉が開かれ、メイド服を着た美しい女性が現れた。
「わっ!あ、こ、こんばんは……」
「雪平様ですね?」
有無をも言わさない言葉に素直にコクコクと頷くと、メイドの女性は、スっと私にノートを手渡してきた。
そして、私にノートを手渡した事を確認すると「それでは」と言い、そそくさと鉄の扉の中に入って行ってしまった。
(本当にこれを渡すためだけに来たのか…)
ノートを渡すぐらい自分で渡しに来れば良いのに、と思うけど、そもそも自分で顔合わせられるならわざわざ交換日記なんてしなくても良いかとも思う。
ペラペラとノートの中を確認すると、私が書いた日記の下に新たな文字が追加されているのが分かる。
あんな失せろ失せろ言ってた割にちゃんと返事を書いてるようだった。
(なんだ、結構可愛い所あるじゃん)
学校のプリントをポストに入れ、インターホンの前で「またノート持ってくるね!」と、一言だけ伝えた。
『……本当に懲りない女だな』
隼瀬君の家の前で当たり前のようにインターホンを鳴らすと、すぐに呆れた返事が返ってきた。
3度目の訪問なので緊張も無くなってきたが、どうにかして彼と仲良くならなければいけない。
そして、立花京治の情報を聞き出さなければ。
『今からメイドをそっちに寄越す。ノートを受け取ったらさっさと消えろ』
「メイドって、流石お金持ち……あ、ちゃんと交換日記書いてくれたんだよね?」
『…………うるさい。黙って受け取って消えろ』
消えろ消えろって、えらい口の悪さだ。
こんな豪邸に住んでる坊ちゃんの癖にどこでそんな言葉を覚えてくるんだろう。
そうどうでも良いことを考えていると、ガチャリと鉄の扉が開かれ、メイド服を着た美しい女性が現れた。
「わっ!あ、こ、こんばんは……」
「雪平様ですね?」
有無をも言わさない言葉に素直にコクコクと頷くと、メイドの女性は、スっと私にノートを手渡してきた。
そして、私にノートを手渡した事を確認すると「それでは」と言い、そそくさと鉄の扉の中に入って行ってしまった。
(本当にこれを渡すためだけに来たのか…)
ノートを渡すぐらい自分で渡しに来れば良いのに、と思うけど、そもそも自分で顔合わせられるならわざわざ交換日記なんてしなくても良いかとも思う。
ペラペラとノートの中を確認すると、私が書いた日記の下に新たな文字が追加されているのが分かる。
あんな失せろ失せろ言ってた割にちゃんと返事を書いてるようだった。
(なんだ、結構可愛い所あるじゃん)
学校のプリントをポストに入れ、インターホンの前で「またノート持ってくるね!」と、一言だけ伝えた。