こじらせ男子の橘くんはワケありでした。


数分待つと、圭吾くんが走ってきた。


「わりぃ、わざわざ届けてもらっちゃって。」


「大丈夫!これで全部だと思う。」


そう言って圭吾くんに紙袋を渡す。


一人暮らしの私の家には、

圭吾くんがよく泊まりにきていた。


あんな別れ方をしたから、

ジャージや下着など、

圭吾くんの私物が部屋に残ったままだったのだ。


「ありがとな。…元気だった?」

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