こじらせ男子の橘くんはワケありでした。


「うん、いつも通りだよ!」


気まずいけど、平然を装った。


「なら良かった。あんな別れ方したから、ちょっと心配してたんだ。」


─気にしてくれてたんだ。


「全然元気だよ!圭吾くんこそ変わりなさそうで良かった。」


「うん。それじゃ、俺まだ仕事あるから。」


「あ、うん。」


「ありがとな!じゃあな。」


圭吾くんはそう言って背を向けた。

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