Ring a bell〜冷然専務の裏の顔は独占欲強めな極甘系〜
* * * *
先日と同じ場所に車が停めてあり、杏奈が乗るとすぐに発車した。
「疲れただろう。家までゆっくり休んでいていいから」
その言葉に甘え、杏奈はそっと目を閉じる。なんて一日だったんだろう……心も体もへとへとだった。
しばらく目を閉じていただけのつもりが、車の揺れで眠ってしまい、ハッと目を開けるとそこは高臣の家のガレージだった。
「ごめんなさい! 寝ちゃってたみたい……」
高臣は助手席のドアを開けると、車から降りた杏奈の体をひょいと抱き上げた。
「えっ、あ、あの、高臣くん……?」
「じっとしてて」
歩かなくてもいい心地よさにうっとりと目を閉じると、高臣の首に腕を回した。こんなにも安心出来る人、家族以外では初めてかもしれない。
家に入り、ソファの近くまで行くと、高臣が腰を下ろして杏奈を膝に乗せる。
「大丈夫かい?」
「うん、大丈夫。今日は来てくれてありがとう。なんか高臣くんの勘が当たったね」
「さすがにあの展開は予想していなかったけど、でも迎えに行って正解だったよ」
「本当にね。まさか授かり婚をしていたとは思わなかったけど」
突然体を持ち上げられ、杏奈は高臣の上に跨るような体制になる。そんな状態で向かい合ったものだから、杏奈は恥ずかしくて頬が熱くなった。
「今日は頑張ったから、杏奈がしたいようにして構わないよ」
「したいようにって……私の言うことを聞いてくれるってこと? いきなりどうして?」
「杏奈は昔から我慢強いから、発散する場がないんじゃないかと思ってさ」
昔からと聞くと、彼が自分のことを見ていてくれたのだと実感して、嬉しくなってしまう。
確かに我慢することは多いが、どこかで慣れてしまっていた。でもせっかくそう言ってくれているわけだし……彼になら甘えてもいいと思えるようになっている自分がいるのも確かだった。
「じゃあね、お腹が空いたからご飯が食べたい」
先ほどからずっと良い香りが部屋中に漂っているので、お腹が悲鳴を上げるのもあと少しだ。
「それから……今日はエッチなことはしないで、寝る時にずっと抱きしめていて欲しい」
「……わかったよ。その代わり、お風呂は一緒に入るから。いいね?」
杏奈は思わず吹き出してしまう。
「高臣くんってば、一体どれだけ元気なのよ」
「杏奈だからこうなるんだよ」
高臣の大きくなったモノに気付き、杏奈は頬を染めた。その反応に対し、高臣は嬉しそうに舌舐めずりをする。
「だからあまり俺を煽らないでくれるかい?」
まるで煽ってくれと言われてるみたい--惹かれるように自分から彼の唇にキスをした。
「高臣くんな大好き……だから私を正式に高臣くんの恋人にしてくれませんか?」
高臣は驚いたように目を見開いてから、はち切れんばかりの笑顔になる。
「いいのかい? もう離してあげないよ」
「うん、もう離さないで」
「愛してるよ、杏奈」
「私も--」
その先に続けようとした言葉は、甘いキスの中に消えていった。
先日と同じ場所に車が停めてあり、杏奈が乗るとすぐに発車した。
「疲れただろう。家までゆっくり休んでいていいから」
その言葉に甘え、杏奈はそっと目を閉じる。なんて一日だったんだろう……心も体もへとへとだった。
しばらく目を閉じていただけのつもりが、車の揺れで眠ってしまい、ハッと目を開けるとそこは高臣の家のガレージだった。
「ごめんなさい! 寝ちゃってたみたい……」
高臣は助手席のドアを開けると、車から降りた杏奈の体をひょいと抱き上げた。
「えっ、あ、あの、高臣くん……?」
「じっとしてて」
歩かなくてもいい心地よさにうっとりと目を閉じると、高臣の首に腕を回した。こんなにも安心出来る人、家族以外では初めてかもしれない。
家に入り、ソファの近くまで行くと、高臣が腰を下ろして杏奈を膝に乗せる。
「大丈夫かい?」
「うん、大丈夫。今日は来てくれてありがとう。なんか高臣くんの勘が当たったね」
「さすがにあの展開は予想していなかったけど、でも迎えに行って正解だったよ」
「本当にね。まさか授かり婚をしていたとは思わなかったけど」
突然体を持ち上げられ、杏奈は高臣の上に跨るような体制になる。そんな状態で向かい合ったものだから、杏奈は恥ずかしくて頬が熱くなった。
「今日は頑張ったから、杏奈がしたいようにして構わないよ」
「したいようにって……私の言うことを聞いてくれるってこと? いきなりどうして?」
「杏奈は昔から我慢強いから、発散する場がないんじゃないかと思ってさ」
昔からと聞くと、彼が自分のことを見ていてくれたのだと実感して、嬉しくなってしまう。
確かに我慢することは多いが、どこかで慣れてしまっていた。でもせっかくそう言ってくれているわけだし……彼になら甘えてもいいと思えるようになっている自分がいるのも確かだった。
「じゃあね、お腹が空いたからご飯が食べたい」
先ほどからずっと良い香りが部屋中に漂っているので、お腹が悲鳴を上げるのもあと少しだ。
「それから……今日はエッチなことはしないで、寝る時にずっと抱きしめていて欲しい」
「……わかったよ。その代わり、お風呂は一緒に入るから。いいね?」
杏奈は思わず吹き出してしまう。
「高臣くんってば、一体どれだけ元気なのよ」
「杏奈だからこうなるんだよ」
高臣の大きくなったモノに気付き、杏奈は頬を染めた。その反応に対し、高臣は嬉しそうに舌舐めずりをする。
「だからあまり俺を煽らないでくれるかい?」
まるで煽ってくれと言われてるみたい--惹かれるように自分から彼の唇にキスをした。
「高臣くんな大好き……だから私を正式に高臣くんの恋人にしてくれませんか?」
高臣は驚いたように目を見開いてから、はち切れんばかりの笑顔になる。
「いいのかい? もう離してあげないよ」
「うん、もう離さないで」
「愛してるよ、杏奈」
「私も--」
その先に続けようとした言葉は、甘いキスの中に消えていった。