ただの道具屋の娘ですが、世界を救った勇者様と同居生活を始めます。~予知夢のお告げにより、勇者様から溺愛されています~

休日を作りませんか

 そんな経緯で、勇者ラウレルはビオレッタの道具屋へ居候することとなった。

 二階へ上がり、階段すぐの扉がビオレッタの部屋。
 その奥にある扉が両親が寝ていた部屋……ラウレルが一時的に寝泊まりする部屋となる。つまり、勇者が隣の部屋で暮らすということだ。

「俺、ビオレッタさんに嫌われるようなことは絶対にしません。約束します!」

 部屋に案内するなり、ラウレルがそう叫んだので。
 ビオレッタは勇者である彼をとりあえず信用することにした。

 家に自分以外の誰かがいる生活。
 両親が死んでからというもの一人暮らしだったビオレッタは、誰かと暮らすということが久し振りだった。最初の数日は顔を合わせただけで気まずい思いもしたが、彼がビオレッタの生活リズムに合わせてくれているお陰もあって、慣れるのも早かった。

 そして現在、同居開始より三週間ほど……冒頭へと戻る。





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