【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
「でも働かなきゃって思ってさ~フリーターだけど、仕事は真面目にやってるつもり」
笑顔のあとに少し真面目な、仕事をしている時の彼の顔になった。
「そっか……」
「ごめん。僕の話ばっかりだね」
私は首を横に振った。でも言葉は出なかった。もうすぐ家に着く。
もう……家に着いちゃう。
「……僕もあそこで働き始めてさ、結構楽しくて、たまに怒鳴られたり落ち込むし行きたくない時もある……」
「はい」
私は働いた事ないからな。
どんな仕事だって、きっと大変だよね。
酔っ払いのお爺さんに怒鳴られてる彼を見た時は、後ろからお爺さんを蹴り飛ばしたくなったけど……彼は上手に宥めて追い返してた。
「僕も、死にたいなーってふと思うこともある」