【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
不死の彼の言葉は重たい。
そして私も人……吸血鬼だけど、誰かに言われたら、すごく困る言葉だって気付いた。
死にたいって言われたら、言われた方は、どうしたらいいかわからなくなる言葉なんだ。
「……はい」
「でも死にたいとか考えてるくせにパクっと食べたお弁当にニンニクが紛れて入ってたらさ、慌てて吐き出しちゃって慌ててうがいして、そんな感じでさ。なんだよ死にてーって思ってたんじゃないのかよ! って」
「……うん、私もそうかも。ちょっとわかる。わかります」
お互いずっと前を向いて話していたのに、その時だけお互いを見た。
数秒だったのに、長く感じた。
私はもちろん、悩みはまだ引きずっているけれど吸血鬼の白い笑顔が冷たそうなのにすごく暖かく思えた。
「君が来てくれて、ちょっと話すと……僕はすごく元気がでるからまた来てよ」
……同じ気持ち……。