【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

 私の家の前に着いた。
 吸血鬼の髪にたくさん雪が積もってる。
 きっと私の髪にも積もってる。
 同じくらい私の心にも吸血鬼の優しさが積もった気がした。
 
「私も元気でました。ありがとうございます、送ってくれて。肉まんも」
 
 フルフルと首を横に振る吸血鬼の髪から雪が落ちる。
 それじゃあねと手を振って吸血鬼が自分の家の方へ歩いていく。
 そんな彼の背中はちゃんとかっこよかった。

 雪の中に彼が消えていくまで、私は見送って冷たい冷たい空気を肺いっぱいに吸い込んだら、誤解をされたっていいや! って気持ちになった。

 それからすぐに、クラスの中で私を擁護する人が一気に増えて皆が私に謝ってくれて日常が戻った。
 私はそこで『好きな人はちゃんといるんだ』って話をしたの。
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