【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
「おつかれしたーあれ?」
ちょうど支度をして帰る吸血鬼の前に、私は現れた。
街角の防犯カメラに、キョドキョドしてタイミングを伺っていた不審な私が映ってるかもしれない。
「ど、どうも」
「いらっしゃいませ、いつも来てくれてありがとう」
「あ、あの……あの……お疲れ様でした」
「うん、ありがとう」
良かった、優しい笑顔。きっと……怪しいって思われてない。
今日はお母さんもお父さんも遅いから、弟と一緒に食べる夕飯はコンビニ弁当にするって話したんだ。
だからこれは必然の偶然!
あれ? 店長さんがいる。
女の子が……事務所に入っていく。
なに、あれ……まさか。
「バイトさんの面接だって」
「えっ……」
まさか……まさかの、決まってしまうの?
募集まだ、してたんだ……。
「決まるといいよね。やっとだよー」
「そ、そうですね……」