【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

「しゃ、射的はしたい」

 実は私も射的大好き。

「うん。あと型抜きもしたい」

 あ、型抜きも絶対やってる。

「輪投げもしたいかも……!」

「俺もしたい、やろ!」

 私は浴衣なのに、弟と遊ぶみたいに彼とガンガン遊んじゃった。
 女の子達は、りんご飴やいちご飴や綿菓子を蝶々のように食べていたけど、私はお好み焼きと焼きそばとフランクフルトを食べた。
 かき氷も食べた。
 そして気付いたら、グループどころか二人きりになってた。

「家まで送るよ」

 なんだかんだで、楽しかった……のかな。
 今更過ぎて、私、名前聞けなかった。
 渡辺君だっけ、田中君だっけ……。
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