【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

 やだやだ。
 なにこれなにこれ、特大ボーナスステージにサプライズプレゼント!?
 私、今すっごく変な顔してる。
 嬉しさと驚きと泣きそうなのにニヤニヤして……やだ!

 嬉しい……。
 私、今日死んじゃったりしないよね?

「まだ暑いけど、夏も終わっちゃうんだね~短いね」

「……はい……」

 吸血鬼が青白い顔で笑った。

 私は、あなたに会えない日々で結構長く感じた夏でした。

 夏祭りに行ったりしたし、男の子に告白されたりしたんですよ。
 でも、あなたの事ばっかり考えてしまう夏でした。

「はは、でも来年も夏はまた来るんだろうね~」

「そうですね」

 二人で笑い合う。

 来年も吸血鬼は北海道に帰るのかな。
 まだまだ知りたいことがいっぱい。
 あなたはどうして、故郷からこんな離れた場所のコンビニで働いているの?
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