【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
「じゃあ、お邪魔したね。今度は二人で一緒に店においでよ~」
「俺等、今日は偶然ですよ。黒野さん」
「そっそうなんですー! たまたま偶然で!」
尾瀬君、さっきからナイスアシスト!
ありがとーー!!
「そっかぁ。ふふ、じゃあまたね」
「あ、あとでアイス買いに行くかもです!」
吸血鬼は優しく微笑んで、手をふりふりしてコンビニへ向かった。
あぁ……レイちゃん、いいな……これから一緒に働くんだ。
レイちゃんにもお茶あげたりするのかな。
吸血鬼が歩いて行くのを私はずっと見送った。
近いのに、遠い……。
「月ちゃんってさ……」
「……え?」
突然の声。
あ、尾瀬君だ。
また一瞬、彼の存在を忘れてしまってた。