【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
「お姉ちゃん僕にもカリカリ君買ってきて~! ……あんなかっこで行くの?」
私は秋服のワンピースを着て、家を出た。
ブーツに合わせようかと思ったけど、お母さんに見つかったら何か言われそう! って慌てたらいつものローファー履いちゃった。
まぁ、足元は見られないよね。
外は暗い。
だからお母さんには夜のコンビニは行くなって言われてる。
でも、だって光陰矢の如し。
いつものローファーだから走れちゃうもん!
私はコンビニまで走って行ってしまう。
あぁー。あの日、あなたに恋をした日に戻りたい。
あの冬の夜に戻りたい。
あの夏の夜に戻りたい。
あなたとの時間をエンドレスリピートしたい。
もうそろそろ肉まんも並ぶ頃……。
あの日が、今だったら……私は、あの時間をもっともっと……大事にするのに。