【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
「いらっしゃいませ、こんばんはー」
「いらっしゃいませ、こんばんわぁ~~~~」
承知の上で店に来たんだけど、吸血鬼とレイちゃん。
二人並んで『いらっしゃいませ』かぁ。
うう……心臓が疼く。
恋をすると、色んな感情があるんだなってわかった。
だって、レイちゃんはなーんにも悪くない。
ただ頑張って働いてる可愛い女の子だよ。
無実だよ。
なのに、私が吸血鬼に恋してるから……彼のとなりにいるだけで私にとってはギルティ判定。
ごめんね、ってちょっと思う……。
でも近付きすぎじゃない!?
チラチラ見ながら雑誌も見る。
くじも見る。
そしてアイス。
太陽がカリカリ君買ってきてって言ってたっけ。
店内を歩いて、ワンピースが揺れる。
えへへ、やっぱ可愛い。
吸血鬼、どう思うかな?
少しは可愛いって思ってくれるかな?
さっきのお茶のお礼もしたいし……。
よし、吸血鬼がレジにいる!