【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~
 
 私の17歳の誕生日。

 昼間は尾瀬君と映画で、夜は家族で焼肉とお寿司食べ放題の予定。

 私の誕生日なのに、弟の方が楽しみにしてる。
 お父さんには男の子と映画なんて言ったら、誤解されそうだから何も言わずに出てきたし。

 待ち合わせは10時で、バス停。
 二人の家が近所だってわかったから、映画館の入ってるショッピングモールに行くバス停で待ち合わせることになった。

 あぁ秋の風だ。
 少しひんやりする。
 でも尾瀬君の待ってた木はまだ青々とした葉が風に揺れていた。

「おはよう~~もう来てたんだね」

「おはよう、うん。さっきね」
 
 尾瀬君って、結構オシャレな気がする。
 綺麗な落ち着いた青色のシャツにパンツ、シンプルで素敵だな。

「尾瀬君ってオシャレだね」

「えっ!? あ、ありがと。月ちゃんも、オシャレだよ」

「いやいやぁ」

 お世辞も言える、いい人だ。
 そうかぁ~レイちゃんが好きになるだけあるかもね。
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