【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

「あっ……う、うん。楽しみにしてる。やった……まじ嬉しい……じゃあやっぱ今ケーキ頼もう!」

「本当にいいの?」

「迷惑じゃなかったら」

「めっちゃ嬉しい! ケーキ大好きだもん!」

「良かった! おかわりしていいよ!」

 尾瀬君も嬉しそうにしてくれて良かった。
 焼き芋にケーキにチョコに、尾瀬君って甘いもの大好きなんだな~。
 そういうとこも話が合いそう。

 私はドリアと頼んでくれたケーキとメロンソーダ。
 尾瀬君は激辛アラビアータを食べて、ケーキとブラックコーヒーを何杯も飲んでいた。

「お誕生日おめでとう」

「ありがとう。ふふ、何回もありがとう」

 そこからゲームの話とか、さっきの映画の話とか、学校の話。
 私はアイスロイヤルミルクティーを飲みながら、沢山おしゃべりをした。

「そういえば……尾瀬君はコンビニよく行くの?」

「うん。毎朝、朝飯買ってる」

「え!? 知らなかった」

「だよね。知らないって知ってた」

 尾瀬君は、苦笑する。
 私、コンビニでは吸血鬼しか見てないからな……。
 
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